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ロサンヘルス
(前略)
学校ニ、入ッテ行ッテ、教会ヲサガシタ。ワヲ作ッテ、花ヲサガシタ。
木箱ノ隅ノ、モモノ匂イ。
美シイ桃ガシッカリトケテ行ッタ。
木蔭、バス停、幾人もの人の影。
バスも来ると木蔭に消える。
誰だろう。
(ラファエルロ?)
ブエナノーチェ。
鐘ガナリハジメタ、風ガフイタ。
黄金ノ町、ロスアン、ヘレスノ、
クワトロ、セイス?
アマリオスダ
「牝牛がなく
牡牛がなく
牛がなく」
泣けよ
青森
ロサンヘルスだ
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
吉増剛造の1964年から1998年までを俯瞰して、文庫版として読まれることを前提に編纂された一冊。(稲川方人編)
長篇が多く、難解な語句や比喩、尋常でないモチベーションの高さ等々…全く一般受けしない詩人である。現在も活動が続いている為、その評価は定まっていないが、代表作とされる作品の多くは初期に当て嵌まる。
抜粋した詩は1984年の『オシリス、石ノ神』から。初期の疾走感や閉塞感は影を顰めているが、詩人が到達した壮大な無辺の空間、一抹の不安を含んだ、静謐な詩の世界が広がっている。
舞茸を裂く人類の糧として