echireeeee

echire☆echire project 俳句の記録

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

塀高く何処までとどく黒日傘

エシレバターのエシレ(echire)をハンドルネームに使っているが、エシレバターが格段好きと言うわけではない。梅阪の地下に売場ができるまで実際に目にする事は無かった幻の存在、高級食材エシレバター。 何故この言葉を選んだのか言うと「穂村弘」である。 …

当代も捨て猫となり額の花

白い丸襟のブラウスに海老茶のプリーツスカートを着せてもらい、お姉さんになった気分で、朝から私は上機嫌だった。これまた他所行きの半ズボンを履いた弟を従えて、二人で家中を走り回っていた。 座敷の襖は外され、チョウダ(納戸/寝所)の和箪笥も大人数人…

夏草や切株巨き影重ね

小学校の教科書に、緑の美しい五月に生まれたので「みどり」と言う名前になりましたと言う話があった(気がする…うろ覚え)。そしてお決まりの、名前の由来についての作文が宿題となった。 当時は自分の名前があまり好きではなかったので、どうにも筆が進まず…

爪立ちて眼は一点を蟻地獄

YouTubeで古いドラマを観ながら眠りにつく=寝落ちするのが習慣なのだが、最近嵌まっているのが吹替版のシャーロックホームズである。ホームズを露口茂、ワトソンを長門裕之が演じている。やや一本調子の露口ホームズのしゃべり方が、眠気を誘って心地良い。…

鳥交る背には暗黒夥し

静かな街に朝が来る 小鳥達は何をお話しているの 言葉が通じない私にも さっきから優しく語りかけてくれている お返事しましょうかね 気の利いた言葉を探しているうちに 話題が次々と変わってしまうので 目を瞑ったまま 時折頷いてやることにする 女王様の謁…