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echire☆echire project 俳句の記録

夏の夜

女性俳句の世界/俳句研究別冊(富士見書房2001)より抜粋

 

 

 

 

 

冬野 虹

 

荒海やなわとびの中がらんどう

ささゆりにあをき両掌をたらしけり

圧鮨やゆるく野原を走る人

水に澄むふたつのからだ羊追ふ

花の野をみしりと使者の分け入りぬ

 

 

 

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20数年前の俳句雑誌の巻末に、総勢504名の女性俳人の自選5句が掲載されていた。忖度無し、句の良し悪しだけで評価される怖い企画である。

 

冬野虹さんの句は中々拝見する機会が無いので貴重、たった5句でも異彩を放つ。なんだろうこの浮遊感?透明感???

 

 

 

池田澄子、石田郷子、宇多喜代子、大木あまり、岡本眸櫂未知子、柿本多英鈴木真砂女、夏井いつき…諸先生方が何を選んでいたのかも気になる所。

『女性』という括りではもう実現しそうにないが、この企画を今の俳人でやるとしたら、誰が500人に入るのだろうか。選ぶ人のセンスも問われそうだ。

 

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白花をちらす裳裾や夏の夜