『新世紀女流俳句ワンダーランド』片山由美子・伊丹啓子編(沖積舎1999)より抜粋
*
*
*
*
*
*
*
鬘かざして 水野真由美
あやとりの川を渡るや青薄
真昼野や仏の数が合わぬなり
身を巡る淡き水音九月果つ
星の降る廃車に幼なき者ら棲む
童僧の読経の声や水明り
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
調べ物のついでに借りたムック本。女性ばかり15人の15句競作、座談会議事録、エッセイ等を収録。
15人中10人がこれ誰?となったが…私が知らないだけできっと俳壇の中では有名な方々なのであろう…と、まぁそういうお披露目的な本である。あちこちに目配りが効きすぎて、予定調和の域を出ていないのが残念。
唯一付箋を貼ったのが、上掲の水野真由美氏。物語的で映像が浮かびやすく、15句全部が私好みなのだが、ここには厳選したものを残しておく。
↓宇多先生のメッセージ、20年前もキレッキレである。女性だけで集まって本を作りましょう〜という企画に、群れるな!という原稿を送りつける、これぞ俳人と笑ってしまった。
口のない絵皿の兎冴返る