大阪近郊では、金木犀の花が例年より一週間遅れで咲き始めた。
東京はいつもの年より早目と聞いて、ワクワクしながら待機していたのに…どうやら逢坂の関を越えるのに難儀したようだ。
金木犀の花の時期は短く、数日で落ちてしまう。日曜の朝、雨上がりを待ちかねて、近所の公園へと向かった。満開!いい匂い!!!
金木犀は手入れをしなければ花を付けない、気難しい木だと言う。
実家の中庭には銀木犀の木があるのだが、父母が手入れをしなくなった途端、見事に花を咲かせなくなってしまった。可哀想に、長らく剪定してもらえず、ボサボサの不恰好な大木のままに放置されている。花を付けなければ、丸い形に葉を刈っていなければ、金木犀(銀木犀)とわかる人は少ない。
老夫婦二人してあんなに愛でていたのに…あの銀木犀の溢れるような白い小花は、もう私の記憶の中でしか咲くことがないのである。
古いフォルダに、緑地の金木犀の写真が一枚だけ残っていた。
この並木道も今はもう見ることが出来無い。
📷20161023