echireeeee

echire☆echire project 俳句の記録

薄ら陽の渡るさざ波山帽子

ご近所のマンションの前庭に山帽子が植えられている。今日はフレディみたいなお兄さんが咥え煙草でバイクの洗車をしながら、満開の白い花をみあげていた。

 

最近の新築マンションはシンプルな建物が多いが、アプローチ部分の植栽はデザイナーの力量がはっきり解って面白い。

手入れが難しいだろうに、珍しい特徴のあるシンボルツリーが選ばれる傾向。そしてその足元に寄植される葉物は、複雑に組み合わせられ、季節ごと見る度ごとに印象が変わる。

 

《都市空間のランドスケープデザインを考える時、遠くから建物全体を見た時のデザインと、人が前に立った時の目線に当たる高さのデザイン、大きく二つにわけて進める必要がある。》

 

これは私が昔々に卒業論文で選んだテーマだ。(正確には卒業製作のレジュメ。規定枚数の図面を提出することで論文は免除された。)

当たり前の事を書いているだけなのだが、この程度でもプレゼンの旨さだけで優秀賞を貰えた。論文雑誌にも掲載されたので夢ではないはず笑。

 

梅田〜本町あたりを歩くと時折このテーマを思い出す。まず自分の見えている世界。そこからドローンでグワワンと上昇して街全体を見ると…まったく違う世界が広がっているのだ。

 

人がデザインできる可能性

デザインが人に与える可能性

 

山帽子の花を見上げながら

綺麗ですねと

話しかけることのできる幸せ

 

 

 

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したたるるしたたるる顔したたるる底ひよりモノクロオムの笑み 高原英理