このようにして あゆんでゆこう
このようにして あゆんでゆこう はてしない空の 廃墟のうえを
はるかな風景は 成就するだろう
いきいきとしたひかりのなかの 運命のように
ながいあいださがしもとめた もっともうつくしい国は
われらのまえに 火蜥蜴の土地としてひろがるだろう
この石をごらん とおまえはいうだろう
この石は 死のプレザンスをもっている
わたしたちの身ぶりのもとで もえている この石こそ 秘密のランプ
このようにして われらはあるく ランプに あかるくてらされて
Ainsi marcherons-nous sur les ruines d'un ciel immense,
1969年発行のフランス詩集を入手したので、お気に入りを選んでみた。ドラマチックで美しい異空間が、気付けば眼前に、果てしなく拡がっていく。
表題に「現代詩集」とあるが、50年前の現代を今なら何と呼ぶのが正解なのだろう。収蔵されているのは当時の日本で比較的知られていた、ミショー、シャール、ブルトン、サンジョンペルス、ボンヌフォワ、アルトー、ポンジュ、タルディユ、デスノス、ルヴェルディ、セザール、ツァラ、クノーの13名。
フランス文学には全然詳しくないし、この本の値打ちもよく解らないが、窪田般彌氏の解説、粟津則雄氏と清岡卓行氏の栞文を頼りとし、焦らずゆっくりと読み進めたいと思う。