echireeeee

echire☆echire project 俳句の記録

穴子飯

『だからもう はい、すきですという』服部みれい(ナナロク社2013)より抜粋

 

 

 

 

 

 

  質問をする

 

 

これは何のきおく?

空にむかって かみさまに きいた

しずかに ひそむ 空

 

これは何のきおく?

海にむかって かみさまに きいた

しずかに 凪る 海

 

これは何のきおくなの?

山にむかって かみさまに きいた

だんまりを きめこんだ 山

 

これは何のきおくなの?

しかたがないから 自分に きいた

 

胆の奥から

にわかにうごきだすものあり

流れるように

こたえをいいはじめた

 

 

 

 

 

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

 

 

 

服部みれい氏の詩集。彼女の場合、詩人というよりは文筆家、雑誌編集者、スピリチュアルなグループの教祖という認識である。

 

どちらかと言うとポエムに近く、詩人にありがちな暗喩や破綻=狂気は殆ど見受けられない。平易で優しい言葉の羅列、作為の無い素直な表現は、同じくピュアな信者を得やすいという事なのだろう。

 

 

 

f:id:echireeeee:20230619010044j:image

 

詮無くて焦げほろ苦し穴子