echireeeee

echire☆echire project 俳句の記録

偏愛図書館/2024-08

『家族』千葉皓史(ふらんす堂2023)より抜粋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枯菊の沈んでゆける炎かな

まつくらな泉に顔をつけにけり

一列に人のはひれる夏野かな

押入れが中から閉まる青嵐

ざくさくと歩める天の高さかな

投げ入れて壺の中まで花卯木

熟麦を出られぬ風の進むなり

どんど小屋片手が招き入れにけり

灯ともさず母のをりたる白芙蓉

夕闇の春田を踏んで来給へる

 

 

 

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千葉皓史さんの第二句集。

どの句も詩情に溢れ、時折り混じる妖しさは私の大好物。読む人によってお気に入りは大きく変わると思われる。『家族』とタイトルにあるとおり、アットホームな句もたっぷりですので念の為。

 

 

 

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