『家族』千葉皓史(ふらんす堂2023)より抜粋
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
枯菊の沈んでゆける炎かな
まつくらな泉に顔をつけにけり
一列に人のはひれる夏野かな
押入れが中から閉まる青嵐
ざくさくと歩める天の高さかな
投げ入れて壺の中まで花卯木
熟麦を出られぬ風の進むなり
どんど小屋片手が招き入れにけり
灯ともさず母のをりたる白芙蓉
夕闇の春田を踏んで来給へる
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
千葉皓史さんの第二句集。
どの句も詩情に溢れ、時折り混じる妖しさは私の大好物。読む人によってお気に入りは大きく変わると思われる。『家族』とタイトルにあるとおり、アットホームな句もたっぷりですので念の為。