『無辺』小川軽舟(ふらんす堂2022)より抜粋
*
*
*
*
*
*
*
*
*
*
人の顔みな百合めきぬ終電車
日に茂り月に茂りて廃市たり
風船は絞められし首振りやまず
かたまりより仔猫の形掴み出す
数へ日や顔見に来たと顔笑ふ
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
小川軽舟氏の第六句集。
上品で穏やかな作風、古いフイルム映画のような世界観である。そこに生きる人達に体温は無く、朧、仮想現実、メタバースめく。
電子天秤ひかりの重み冬に入る