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echire☆echire project 俳句の記録

猿滑

『谷さやん句集』谷さやん(朔出版2022)より抜粋

 

 

 

 

 

 

蟬時雨平行棒の相寄らず

藪よりアケビ友だちはまだ藪の中

七月の港に椅子が残ってる

椿咲く家なら海に出て不在

首謀者はこの捩花か透きとおる

 

 

 

昼顔やひさしくわが血みておらず

いちどきり雪をみし眼の雛しまう

貼り紙ごと電信柱消えて秋

雪がくるぞろっとページ外れたる

金魚らの中に釦がおちてゆく

 

 

 

 

 

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

 

谷さやん氏の第二句集。やはり「船団」ぽいな〜と面白く読んだ。

主宰の坪内氏よりは叙情的で生真面目な印象。一句の中にゆったりとした時間が流れているようにも感じる。

 

 

 

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葬列の朝散り敷く猿滑