荒梅雨に人、人でなきもの渡る
白南風や顔認証で開く本
地図にない向日葵畑風が立つ
茅の輪くぐり影は主人を連れ帰り
驟雨来る軒先朽ちて屋敷神
繊月がノノと答える洗い髪
離岸流幾たび生まれ夏の闇
檜扇の影心もち身を傾げ
今一度顔確かめる花火かな
日覆のざわと膨らむ無数の手
橙青き丘の別れや蝉時雨
荒梅雨に人、人でなきもの渡る
白南風や顔認証で開く本
地図にない向日葵畑風が立つ
茅の輪くぐり影は主人を連れ帰り
驟雨来る軒先朽ちて屋敷神
繊月がノノと答える洗い髪
離岸流幾たび生まれ夏の闇
檜扇の影心もち身を傾げ
今一度顔確かめる花火かな
日覆のざわと膨らむ無数の手
橙青き丘の別れや蝉時雨