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echire☆echire project 俳句の記録

②春【2018/薹上に餓ゑて月】

 

 

 

淡雪や一歩押し広げる円周

春は手を挙げてから来る空まがう

 

水底に廃る王宮花あしび

散る花もすがり黄衣の僧二人

 

春重し初手の石置く山の音

山裾に声色隠す春障子

 

ハトロンの絵本をめくり燕来る

ダンディライオン首長くして我を噛む

 

緋の椅子は妖しく沈む春の水

小龍(しゃおろん)の背よりたなびく藤の浪

 

 

 

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

 

 

 

蟻薹上に餓ゑて月高し/横光利一

 

 

 

この句が好きで、2018年の句帖タイトルに使わせて頂いた。

目に見える物をそのまま詠むのではなく、「創作する」ことに四苦八苦した時期でもある。ちゃんと実景から詠んでいたのに…なんでこうなるのか…下手すぎて10句選ぶのに苦労した。