『道行きや』 伊藤比呂美(新潮社2020)
詩人=伊藤比呂美さんは以前から存じ上げていたが、ついにファン向け?エッセイ集にまで手を出してしまった。笑。
ほぼ日記に近い内容なので、ある程度伊藤さんに関する事前知識がないとこの本の面白さは伝わらないかも知れない。とっちらかってよく解らない話もあり、格別文章が巧いという訳でもない。(失礼な)
ただ、私の好きな文体、リズムなのである。多分詩人の視点を追体験できることが楽しいのだと思う。こんな風には生きられないけれど、こんな文章なら書けるかも知れない…などと無謀な夢を見てしまう。
伊藤さんの破天荒な生き様はTwitter等でも垣間見られるので、お時間ある方はぜひ一度覗いてみて下さい。
Hey,you bastards! I'm still here!
(ちくしょう)
あたしはまだ生きてるんだ。
サブタイトルのこのフレーズは、映画『パピヨン』の中でスティーブ・マックイーンが叫ぶセリフ。
上映時の字幕は「俺はくたばらねえぞ!」だったらしく、翻訳の違いでこうも印象が違うのかと驚かされる。私もいつか使う場面があるかも知れない(???)ので、ここにメモとして残して置くことにしよう。