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echire☆echire project 俳句の記録

花衣

久保田万太郎俳句集』恩田侑布子編(岩波文庫2021)より抜粋

 

 

闇の梅ばけものがるたはやりけり

秋風や水に落ちたる空のいろ

枯野はも縁の下までつゞきをり

時計屋の時計春の夜どれがほんと

短夜のあけゆく水の匂かな

ほそみとはかるみとは蝶生れけり

仰山に猫ゐやはるわ春灯

叱られて目をつぶる猫春隣

薄暮、微雨、而して薔薇しろきかな

湯豆腐やいのちのはてのうすあかり

 

 

 

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

 

俳句、小唄、散文等を収録。いつもの様に妖しげな句を探していたのだが、案外明晰な句が多く途中で諦めた。猫句、水句、有名句。

 

 

 

この本の中では、散文の「文字に対する敏感」が特に興味深かった。

 

“読む人の眼にどんな感じをあたえるか、果してその句のもっているものをハッキリ伝えているか、そこまで考えなければ本当ではない。”

 

要約するとこの一文になるのだが、例を挙げて解説をするその内容…文字には陰影があって、ある文字はあくどく濁っている…という超感覚を持つ人がいる事に驚かされた。そこまで敏感だと生き辛いだろうな。

 

 

 

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蒐集す欺瞞冷血花衣